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婚活疲れ、放置したら婚活地獄へ

『頑張り屋さん』が陥りやすい落とし穴

マスコミ報道やネット記事でもよく耳や目にする”婚活疲れ”。
思うように結果が出ない、理想の男性と出会えないという女性に多い症状のひとつです。
苦労続きの中で無気力になり、疲労感からうつ病のようになってしまう重症なケースもあります。
結婚を焦るほどに身や心を蝕んでいく婚活疲れは、生真面目な人や物事を予定通りにこなしていく達成感に燃える人ほどかかりやすいのです。
つまり、頑張り屋さんほど陥りやすいとも言えるでしょう。
今回は婚活疲れを超え、一気に婚活地獄まで堕ちてしまった女性が、どう抜け出し克服されたのかを伺ってみました。

地方都市にある総合病院の第一内科に勤務する看護師のB子さん。

彼女は5年前に一念発起し、一般企業の総務から看護資格を得て看護師になった、努力の人です。人生の転機はお母様の交通事故でした。
これまで異業種交流パーティーに参加はしたことがあっても、婚活と付くものには全く興味がありませんでした。
その一番の理由を彼女はこう言います。

「子供の頃、将来の夢について作文を書きますよね。私、小学校の卒業文集に“看護師さんになって、病気の人を助けたい”って書いたんです。
でも、いつしか私にはやっぱり無理かもって諦めてしまって、普通に会社員になりました。
子供の頃から人見知りが激しくて、自分から何かをすることが苦手だったのもあります。今考えると何に対しても自信がなかったんだと思います。
でも、6年前に母親が交通事故に遭い生死をさまよった時、担当して下さった看護師の皆さんに献身的サポートして頂いて…。
それに感動し、このままじゃ駄目だと奮起して再度看護師を目指しました」

中学・高校と女子校出身。

10代の時期、片想いはしてもお付き合いの経験はなかったと言います。

「男性と話す機会なんて、父か兄、先生ぐらいでした。趣味といえば編み物と読書ぐらいで、休みの日も家で過ごすことが多かったです。 基本的に一人でいても苦にならない性格ですし、むしろ他人といる方が気を遣ってしまい疲れちゃうんです。 友達ですか?もちろん仲がいい友達はいました。でもみんな似たようなところがあるから、遊びに来ても会話をしないで好きな本を互いに読んでいるだけで時間が過ぎてしまう感じです」

初めての合コンは大学の2年生。

どうしても女子の人数が足りないからと、何度も誘われてついに断りきれずに、というものでした。

「今思い出しても最悪な体験でした。何を聞かれても答えられないから相手はシラケてしまうし。そのうち気がつけばポツンと取り残されていました。
あからさまに「お前、どうしてそんなに暗いの?」とかいう人もいて悲しかったです。もう合コンは二度と行きたくないって思いました。本当、最悪です」

彼氏いない歴は社会人になっても相変わらず…

それでもB子さんは生活を乱されるより、親元でのんびり暮らす日々に不満はなかったそうです。

「彼より女子同士で過ごすクリスマスが好きって人、多いのもあって全然問題なく楽しかったです。
元々イベントごとにも興味がないから、人に今日クリスマスだよね、と言われなければ気がつかないくらい(笑)。
でも、さっき話したように母が交通事故に遭って、今までの生活じゃなくなってしまって。
幸い命に別状はなかったんですが、介護の手が必要な後遺症が残ってしまったので転職しました」

憧れの看護師になり積極的な性格へと変化!

まるで今までの人生を取り戻すかのように自分に自信が持て、毎日が充実したものに。
以前の彼女を知っている友人は口を揃えて「別人みたい」と驚いたそうです。

「人間って、ひとつ自信がつくともっとチャンレジしたいって思うんですね。私が次に目標としたのが結婚することでした。
ある患者さんの担当になった時、とても仲の良いご夫婦で、それを見ていたら羨ましくなってしまったんです。
でも、年齢も30歳を越えていまさら合コンなんて絶対に嫌だし、それなら婚活パーティーはどう?と、同僚の看護師仲間から教えてもらいました」

失敗する回数ばかりが増え、カップルになれない…

恋愛経験の乏しさからか、婚活パーティーでは失敗続き。やがて年月が経ち、婚活パーティー通いは2年になりました。

「今日もダメなんだろうなと思いながら行き、結局カップルになれなくて一人で帰るのを繰り返しているうちに、仕事でも集中出来なくなってきてつまらないミスを起こしそうになりました。
私は看護師だからミスなんて絶対あってはいけないのに、ドクターの処方を見落としてしまいそうになったんです。
『何をやっているんだろう、ただ幸せになりたくて、結婚したくて婚活をしているだけなのに』って。
そのうち仕事も休みがちになり、家にこもるようになってしまいました。きっとうつになっていたんだと思います。
でも、それでも誰かと繋がりたくて婚活のパーティーには行き続けました」

婚活疲れからうつ病に近くなりながらも、生真面目に続ける婚活。

まさにそれこそが彼女が陥ってしまった婚活地獄だったのです。

「私の様子に気がついた母が、ある日ケアをしている途中泣いたんです。
身体の悪い私がいるから婚活が上手くいかないんだろう、って。そう思わせてしまった自分が情けなくて私も一緒に泣きました。
このままじゃ本当に駄目になると目が醒める想いでした。今も婚活はしていますが、前のようにパーティーではなく結婚相談所に登録し、お見合いをしています。
看護師をしている女性と出会いたい、という方が多いというのと、1対1でちゃんとお話が出来るのも合っているのか、もう婚活疲れを感じることはありません。
母の体調もリハビリのお陰か旅行に出られる程度になったので、今は一緒に旅行に出掛けたりして気分転換を図って上手く婚活を続けています」

思い込みすぎず、ときには立ち止まって

自分を取り戻し、親との大切な時間から心に余裕が出来たと笑うB子さん
失敗は成功の元とはいえ、誰だって大人になってからのダメ出しや失敗は大きく傷ついてしまうもの。
そして彼女のように精神的に追い詰められ婚活地獄に堕ちてしまうケースになれば、取り返しがつかない時もあります。
皆さんも今、婚活疲れを感じてはいませんか?
生真面目に考えすぎるのではなく、前向きに柔軟な視点を持ってみましょう。

  
 

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